2020/05/06 2020/05/11

日本語教師になるには?資格取得の方法や費用、履歴書の書き方まで伝授します!

日本語を学びたい方に日本語を教える日本語教師。日本の文化に興味がある人が増え、日本語を学びたいという方は年々増えています。海外には、142カ国で約384万人(国際交流基金2018)の日本語学習者がいます。

また、少子高齢化の日本では、労働力不足を補うために、外国人労働者の受け入れを積極的に増やしており、国内での日本語学習のニーズも高まっています。

この記事では、日本語教師に必要な資格や費用について解説します。日本語教師は、日本の言葉や文化を伝え、多くの国の方の成長に携わることができるやりがいのある仕事です。興味がある方は、ぜひ一歩踏み出してみましょう。

日本語教師に必要な資格は?費用は?

日本語教師になるために必要な資格は、以下の3つです。3つのうちいずれか一つを持っていることが応募条件になることが多いです。

(1)大学または大学院で日本語教育の主専攻または副専攻を修了

(2) 四大卒(学士)かつ、文化庁届出受理の日本語教師養成講座を420時間以上修了

(3) 日本語教育能力検定試験の合格

また、法務省が定める在留資格「留学」で来日する留学生に対して、日本語教育機関で教えるには、上記のうちいずれか一つが必須となります。

(1)大学・大学院で主専攻または副専攻を修了

日本語教育の主専攻や日本語教育コース等の過程を修了または卒業、もしくは、日本語教育副専攻等で日本語教育に関する科目を26単位以上単位取得し、修了または卒業した場合のいずれかが条件です。

これから進学される大学や卒業した大学の単位が該当するかどうかは、大学によって異なります。あなたが進学予定の大学、又は卒業された大学へお問い合わせください。

(2) 四大卒で420時間以上の講座を修了

四年制大学を卒業し、学士を取得していることが必要です。その上で、民間の教育機関が実施する日本語教師養成講座の420時間以上の修了が求められています。

日本語教師養成講座は、文化庁への届出が受理された機関・団体による講座でなければなりません。日本語教師養成講座の受講を考えている方は、その講座は文化庁の届出が受理されている講座であることを必ず確認してください。

文化庁への届出が受理された機関・団体

https://www.bunka.go.jp/seisaku/kokugo_nihongo/kyoiku/kyoin_kenshu/pdf/kyoin_kenshu_list.pdf

日本語講師養成講座は、知識の習得だけではなく、実践実習の両方を行う学校が多く、日本語教師として働くための貴重な経験を得ることができます。また、通学講座では、日本語教師を目指す方と一緒に学ぶことができるので、切磋琢磨しながら、学ぶことができます。

日本語学校に併設して、日本語教師養成講座を開講している学校もあり、教育実習や就職先を選ぶ際に、有利になります。

日本語教師養成講座420時間の費用は、半年間で50万円〜65万円程度が主流です。

<学校数最多 ヒューマンアカデミー>

https://haa.athuman.com/haa/lpo/japanese3/

(3)日本語教育能力検定試験の合格

日本語教育能力検定試験とは、公益財団法人 日本国際教育支援協会が実施する試験で、年に1回10月下旬に実施。受験資格の制限はなく、どなたでも受験が可能です。大学卒業を受験条件としない資格のため、大学を卒業されてない方でも、日本語教育能力検定試験に合格すれば、日本語教師の資格を得ることができます。

試験の内容は、日本語の文法や語彙、教授法などに加え、言語学、日本語教育の現状など、範囲が多岐に渡ります。アクセントなどの音声問題や論述問題もあります。

合格率は平均約20%〜25%。合格の目安は、年によって異なりますが、過去の問題で75%以上の得点が取れるように、学習が必要です。学習期間は半年〜1年程度。

参考書や問題集などを使って、独学で合格が可能です。ただし、試験範囲が広く、効率的に学習するために通信教育や通学講座を受講されている方が多いです。

<公益財団法人 日本国際教育支援協会>

http://www.jees.or.jp/jltct/

<日本語教育能力検定試験 通信講座>

・ユーキャン

 https://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/1450/

・アルク

 https://www.alc.co.jp/jpn/

日本語教師の資格が国家資格になる?

「公認日本語教師(仮称)」の創設が検討中

日本語教師の質と日本語教育の水準を高め、多様化する日本語教育のニーズに応えるため、日本語教師の国家資格化、「公認日本語教師(仮称)」の創設が文化庁で提案されています。

すぐに変わるわけではありませんが、数年の間には、動きがあるとみられます。

現在の資格は経過措置の対象

新しい日本語教師の資格が創設された後も、日本語教師の資格を保有してる方には、一定の期間経過措置の対象となります。

「せっかく資格をとっても無駄になるのは嫌だな」と心配する必要はありません。経過措置によって、現在の資格保有者やこれから資格取得を考えている方が不利になることはありません。

日本語教師の資格取得は今がチャンス!

最終的な結論は審議中ですが、国家資格になる場合、教育実習が必須となる見込みです。また、四年制大学卒業が必須になるという案が出されています。

現在は、四年制大学卒業でない方も日本語教育能力検定試験に合格すれば、日本語教師の資格を得ることができます。けれども、国家資格の創設以降に日本語教師を目指される方は、四年制大学卒業が必須条件になる可能性があります。

「日本語教師の質と日本語教育の水準を向上するため」という国家資格創設の趣旨を鑑みると、資格取得のハードルが今より上がることはあっても、現在よりも簡単になることは考えられません。日本語教師になりたい方は、早めの資格取得をおすすめします。

現行の制度での資格取得がチャンスです!

独学で資格なしでも日本語教師になれる?

日本語が話せるからといって、誰でもすぐに日本語教師になれるものではありません。英語が母語の方が全員、英語教師になれるわけではないですよね。けれども、いくつか方法があります。

学校に勤務する日本語教師なら資格は必要

大学、専門学校、日本語学校、オンライン日本語学校などでは、先述の3つの条件のうち1つを求めます。3つのうち2つの条件を求める求人もあります。大学で教えたい場合は大学院卒(修士)が求められる場合がほとんどです。

学校などの教育機関に勤務する日本語教師を目指すのであれば、3つの条件のうち、いずれか1つの取得を目指しましょう。

国際交流団体なら無資格でも可能

学校以外でも日本語を学びたい方はいます。日本語を学問として学びたいのではなく、日本人と会話をする機会を持ちたいというニーズがあります。都道府県や市町村にある国際交流団体やボランティア団体では、日本語教師の資格や経験がない方でも、求人募集がある場合があります。

対象は主に日本在住で日本語が母語でない方。小・中学生の学校の授業のフォローや夫の転勤で日本に住んでいる駐在の奥様の日常会話の練習。長らく日本に住んでいるけれども、日本語の文字が苦手な方などです。

国際交流団体やボランティア団体の場合、報酬は、無償または謝礼程度です。けれども、国際交流や社会貢献に興味がある方は、やりがいを持って取り組むことができます。日本社会で生活される方の支援やサポーターの役割もあります。

オンラインや紹介で資格なしOKも

日本語を学びたい方の中には、「学校に通う時間がないけれど、会話の練習をしたい」「仕事で日本人の上司が使う言葉の意味を知りたい」など、個人的にカフェなどで学んだり、オンラインで気軽に日本人に質問をしたいという希望も。

日本語が母国語でない方を紹介してもらったり、多国籍レストランやコンビニなどで働く外国人の方に声をかけてみると意外なところで日本語を学びたい需要がありますよ。

日本語を教える際の注意点は、分からないことは分からないと言うことです。日本語学習者から「『私は』と『私が』違いは何ですか?」など助詞の使い方や「『徐々に』、『段々と』、『次第に』はどう違いますか?」といった副詞の細かい違いを質問されることも多いです。質問に対して適当に答えるのではなく、調べてから答える意欲と真摯な姿勢が必要不可欠です。

海外で働くには?おすすめの国は?

海外で日本人の日本語教師が不足

海外にも日本語教師の求人が数多くあります。文法や語彙は、現地出身の日本語教師でも教えることができますが、特に発音や作文、会話などは、日本語ネイティブの日本語教師の力が頼りにされています。

日本語教師の求人が多い国は、主に、日系企業が多く進出し、日本語教育熱が高い国です。中国、台湾、香港などの中華圏に加え、韓国、ベトナム、インドネシア、タイ、マレーシアなどの国です。特に東南アジアでは、日本語教師が不足しており、求人が豊富です。

海外就職の課題は待遇面

海外の場合、日本語教師の求人はあるけれど、応募のネックとなるのが、待遇や労働条件です。日本より物価が安い国が多く、日本語教師の給与も現地の物価に合わせて支給されるため、日本での労働条件と比べると応募を躊躇する人が多いのが実情。

しかし、物価が安いということは、食費や光熱費、通信費などの生活費も安く済みます。雇用先が提携の住まいを提供してくれることも。また、労働ビザの申請や医療保険など、生活に困らない環境を雇用元が整えてくれます。

中には、日本の学校法人が運営する在外日本語学校や日系企業内での求人など、高条件の求人もあります。

「大好きな台湾やタイで働きたい」「海外で生活する夢を叶えたい」という方には、日本語教師はおすすめです。海外旅行とは違い、海外で生活し、多くの方と出会う経験は、あなたの人生をきっと豊かなものにしてくれるでしょう。

求人はどう見つける?履歴書の書き方は?

ネット募集が中心。海外に強いサイトも

ネットでの求人募集が中心です。一般的な求人サイトや転職サイトに日本語教師の求人も掲載されています。また、以下のように日本語教師専門の求人を掲載するサイトもあります。

・一般財団法人 日本語教育振興協会

 https://www.nisshinkyo.org/job/kyujinjoho.html

・公益社団法人 日本語教育学会 (主に大学)

 http://www.nkg.or.jp/boshu

・国際交流基金(主に海外)

 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/teach/index.html

・日本村

 http://job.nihonmura.jp

履歴書は動機・向上心・適性をアピール

いざ応募する際には、履歴書の提出が求められます。資格を取得したけれど、日本語教育経験が未経験の方は、応募の動機・向上心・適性をアピールしましょう。

<初心者>

応募動機日本語教師になる動機と応募の動機
向上心自ら学んだ経験、教授法や教案作成など勉強熱心な姿勢
適性人前での発表やプレゼンテーションの経験
国際交流や海外での生活経験、他文化への理解・関心を表すエピソード

教材や授業のIT化が進行中。ITに詳しい方はアピールポイント

チームワークや協調性を示すエピソード。日本語教師は他の教師との協力が不可欠。

<経験者>

経験者の方は、日本語教育について学んできたこと(学習歴)と教えてきた経験(教育歴)の二つをアピールしましょう。日本語教師は経験が評価される職業のため、これまでの経験をできる限り具体的に記載しましょう。

動機・向上心・適性に加え、以下の学習歴と教育歴を記載すると良いでしょう。

学習歴所持資格、420時間養成講座の受講の場合は実習の有無、セミナーや勉強会の参加、研究発表の成果など
教育歴使用教材、指導レベル(初級・中級・上級)、教育対象者(留学生・社会人等)、担任経験の有無、進路指導や就職指導の経験の有無など

まとめ:日本語教師の資格取得は今がチャンス!

日本語教師の資格取得は、国家資格化される前の今が絶好のチャンスです。

日本語教師は、国際交流に興味がある方、人の成長やサポートに喜びに感じる方にとって、やりがいを感じられる魅力的な職業です。

さらに、一生できる仕事で、子育てや介護などによって、キャリアを中断しても、また始めやすい仕事です。

日本語教師の世界に、ぜひ一歩足を踏み出してみてください。今がチャンスです。

執筆者
NEXIL編集部
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