インテリアプランナーは将来性のある職業!資格・働き方・給料を大公開
インテリアプランナーは将来性のある職業!資格・働き方・給料を大公開
生活空間や職場のインテリアを重視する人が増えており、21世紀は「インテリアの時代」と言われています。
そこで注目されている職業が「インテリアプランナー」です。建築業界でも重要視されており、インテリアプランニング専門の組織を設ける企業も増えています。
今回は、インテリアプランナーになる方法を詳しくまとめました。仕事内容や資格取得、働き方などについて紹介します。
インテリアや建築業界に興味がある方にとって役立つ情報満載です!ぜひ参考にしてくださいね。
インテリアプランナーってどんな職業?
インテリアプランナーは、インテリアのデザイン性や機能性などを考慮して、快適な空間をつくるスペシャリストです。
男性の割合が多い職業ですが、近年は女性のインテリアプランナーも増えています。
仕事内容やインテリアプランナーになる方法を、以下で詳しく見ていきましょう。
インテリアプランナーの仕事内容
インテリアプランナーの仕事は、一般住宅・オフィス・商業施設・公共施設などの建築物の室内空間を設計することです。
インテリアコーディネーターと混同されやすいですが、インテリアプランナーとインテリアコーディネーターは違う職業です。
- インテリアコーディネーター:お客様の好みに合わせて家具などを配置する
- インテリアプランナー:デザイン性・機能性・安全性を考慮して空間を設計する
このようにインテリアプランナーは、コーディネートだけではなくインテリアに関する仕事をトータル的におこないます。
以下の表は、インテリアプランナーの仕事内容を具体的にまとめたものです。依頼から完了までにどのような仕事をするのか、詳しく見ていきましょう。
項目 | 仕事内容 |
1.お客様へのヒアリング | イメージ・希望予算・完成期日などお客様の要望を聞く プランニングする物件を視察する |
2.デザインプランの提案 | ヒアリングをもとにデザインプランを提案する ラフスケッチ・CG・模型などを用いて説明する |
3.図面作成 | 提案したプランに問題がなければ図面を作成する 施工業者に見積もりを出してもらいお客様の了解を得る |
4.工事発注・着工 | 施工業者に工事を発注する 工事中は現場にてスケジュールや品質確認をする |
4.完工・引き渡し | 完工したらお客様にチェックしてもらう 問題がなければ物件を引き渡して完了 |
インテリアプランナーの仕事は、家具や内装のデザインや設計、工事監理や検査など多岐に渡ります。フットワークの軽さや体力も必要な職業です。
インテリアプランナーになる方法
インテリアプランナーは資格がなくても働けますが、建築やインテリアに関する知識が必要な職業です。
大学や専門学校などで専門知識を学んでから、ハウスメーカーや建築設計事務所などに就職するパターンが一般的とされています。
また、関連資格として「インテリアプランナー資格」があります。後ほど詳しく説明しますが、資格取得後の登録を受けるためには学歴や資格に応じて所定の実務経験が必要です。
インテリアプランナー登録を受けるまでの道のりは、以下の方法が近道と言えます。
1. 大学や専門学校などで建築・インテリアに関する知識を身に付ける
2. ハウスメーカーや建築設計事務所などに就職して実務経験を積む
3. インテリアプランナー試験を受験する
4. 試験合格後にインテリアプランナーに登録する
建築・インテリアに関する知識や設計図作成能力は、大学の工学系学部や建築系学部、インテリア関連の専門学校で学べます。
大手ハウスメーカーの就職試験では「大学卒業」が条件となるケースもあるため、希望の就職先に合わせて学校を選ぶとよいでしょう。
インテリアプランナーの資格とは?試験概要や登録方法を紹介
インテリアプランナー資格は、公益財団法人 建築技術教育普及センターが実施する民間資格です。
試験概要や難易度、インテリアプランナー登録について、以下で詳しく解説します。
試験概要・難易度
インテリアプランナー資格には実技試験と学科試験があり、以下の知識や能力が求められます。
- 学科試験:インテリアや建築に関する知識が求められる
- 実技試験:設計製図の作成において指定された図面の作図能力が求められる
インテリアプランナー資格の試験概要や難易度は、以下のとおりです。
受験資格 | 学科試験:学歴・年齢制限なし 実技試験:学科試験合格者 |
受験科目 | 学科試験:50問(4枝択一式) ・インテリア計画 ・インテリア装備 ・インテリア施工 ・インテリア法規 建築一般 実技試験:設計製図 |
合格率/難易度 | 学科試験 ・合格率:50~60% ・難易度:★★★☆☆ 実技試験 ・合格率:20~30% ・難易度:★★★★★ |
受験料 | 学科試験:9,000円(税別) 実技試験:15,000円(税別) |
建築士(一級・二級・木造建築士)は、学科試験免除で実技試験から受験できます。
アソシエイト・インテリアプランナー
平成28年度より新たな称号「アソシエイト・インテリアプランナー」が設けられました。
アソシエイト・インテリアプランナーとは、学科試験合格者が登録できるインテリアプランナーの前段階の称号のことです。
学歴や年齢制限なく受験できること、実務経験不要で登録できることから、登録者の約70%が学生とされています。
就職活動にも活かせるため、インテリアプランナーを目指す多くの学生が登録している称号です。すでにインテリア関連の仕事に就いている方も、キャリアアップに活用できます。
まずは、インテリアプランナーの前段階となる「アソシエイト・インテリアプランナー」を目指してみるのはいかがでしょうか。
アソシエイト・インテリアプランナーの詳細はインテリアプランナー資格制度パンフレットをご覧ください。
インテリアプランナー登録について
インテリアプランナー登録
インテリアプランナー登録には、学歴や資格に応じて所定の実務経験が必要です。以下の表のいずれかに該当する場合は、試験合格後にインテリアプランナー登録がおこなえます。
条件 | 実務経験年数 |
大学、短期大学、専門学校などでインテリアまたは建築に関する課程を修了した者 【対象学科】 インテリア科/インテリアデザイン科/建築学科/建築科/建築工学科/建築デザイン科/建築設計科/住居学科 | 卒業後0年 |
建築技術教育普及センターが個別に認めた学校でインテリアまたは建築に関する課程を修了した者 【対象学校・課程名】 | 卒業後0年 |
以下のいずれかの資格を取得している者 【対象資格】 一級建築士/二級建築士/木造建築士 | 資格取得後0年 |
学歴や資格が上記内容に満たしていない者 ※試験合格の前後を問わず通算で計算可能 【対象となる実務】 企画/設計/工事監理/施工管理/研究・教育/その他(積算・セールスエンジニアリングなど) 業務内容によっては実務期間の一部を経験年数として計算 実務経験詳細:建築技術教育普及センター登録案内 | 実務経験2年以上 |
インテリアプランナー登録には、手数料として11,000円(税込)がかかります。
インテリアプランナー登録について詳しく知りたい方は公益財団法人 建築技術教育普及センター公式サイトをご覧ください。
インテリアプランナー登録は更新が必要
インテリアプランナー資格の登録期限は、登録を受けた日から5年を経過した日の属する年の9月30日までです。
5年を超えても資格を継続させてい場合は、有効期限満了前に更新講習課程を修了しなければいけません。
有効期限を過ぎた場合は、遅延登録や再登録ができなくなるため注意が必要です。
インテリアプランナーは将来性のある職業?働き方や給料を紹介
インテリアは幅広い場所で関心を持たれています。住居はもちろん、店舗やオフィス、ホテルや公共施設などにおけるニーズは高まる一方です。
オーダーメイドインテリアやリフォーム・リノベーションも増え続けているため、インテリアプランナーは将来性のある職業と言えるでしょう。
インテリアプランナーの働き方や給料について、以下で詳しく説明します。
インテリアプランナーの働き方
インテリアプランナーの働き方は「就職」と「独立」の2パターンがあります。
就職する場合は、以下のような会社で活躍できます。
- ハウスメーカー
- 建築会社
- リフォーム業者
- 内装業者
- 設計事務所
- インテリアデザイン事務所
- インテリアメーカー
就職のメリットは、仕事や給料が安定していることです。会社によりますが、未経験でも採用されるケースもあります。
インテリアや建築関連の学校を卒業していなくてもインテリアプランナーを目指すこともできるため、まずはアシスタントとして働きながら資格取得に挑戦するのもよいでしょう。
会社勤めで経験を積んだ後に独立することも可能です。独立後の働き方は、以下のような方法があります。
- 会社を設立する
- フリーでさまざまな企業から仕事を請け負う
独立のメリットは、仕事をこなした分だけ稼げることです。ただし、営業もスケジュール管理もすべて自分でこなす必要があります。仕事がなければ収入も減るため、不安定な部分もあるでしょう。
またインテリアプランナーは、働き方に関わらず時間外勤務や休日出勤が多い職業と言われています。お客様の都合や現場トラブルなどに合わせて仕事をするため、不規則な生活になることが多いようです。
就職する場合は、年間休日数や残業時間などを面接時に確認しておきましょう。
インテリアプランナーの年収・給料
インテリアプランナーの年収・給料は、以下のとおりです。
- 年収:300~450万円ほど
- 月収:25~30万円ほど
学校卒業後に就職した場合、初年度の年収は300万円ほどになります。その後、資格取得や経験年数などに応じて昇給するケースが多いようです。
また、独立開業やフリーで働く場合は、売り上げに応じて年収が変動します。頑張り次第で年収を上げることも可能です。
インテリアプランナーは建築全般の知識を必要とするため、建築士の資格を持っているとより仕事の幅が広がります。年収アップも期待できるでしょう。
インテリアプランナーはこんな人に向いている職業!
インテリアプランナーに向いている人は、以下のとおりです。
- 建築そのものに関心がある人
- コミュニケーション能力がある人
- プレゼンテーション能力がある人
- リーダーシップがある人
住居空間や建築物の知識を身に付けて活用するためには、建築への関心は欠かせません。インテリアプランナーとして活躍する前提として、建築そのもに関心があることが重要です。
コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力が高い人も、インテリアプランナーに向いていると言えます。お客様の要望を聞き出してニーズに合った提案をするために、欠かせないスキルです。
また、現場の指揮にはリーダーシップも必要です。他にも、斬新なアイデアやデザインセンスも求められます。
インテリアプランナーのやりがい
インテリアプランナーのやりがいは、提案したインテリアによってお客様に喜んでもらえることです。
インテリアプランナーは、お客様の要望をもとに企画・設計・工事監理まで総合的にプランニングします。工程をひとつひとつ積み重ねることで、はじめて快適な室内空間が生まれます。
デザイン性・機能性・安全性など、すべてのことに対して配慮することは大変かもしれません。時間や手間もかかるでしょう。
だからこそ、お客様に喜んでもらえることが大きなやりがいにつながるのです。
インテリアプランナーの大変なところ
インテリアプランナーの大変なところは、プランニングから完成までの期間が長いことです。
打ち合わせがスムーズに進まず、何度も提案をすることもあるでしょう。途中で大きくプラン変更するケースもあります。
お客様のニーズに応えるためとはいえ、提案や修正を何度もおこなうことは大変な作業です。
また、スムーズに進まないことに対してプレッシャーを感じる場合もあるでしょう。
まとめ:インテリアプランナーは快適な空間をつくるスペシャリスト!
インテリアにこだわりを持つ人は増えています。一般住宅はもちろん、店舗やオフィスなどでも快適な空間を求められています。
そのため、インテリアプランナーは建築業界でも重要視されている職業です。今後もニーズは高まり続けるでしょう。
インテリアプランナー資格を取得するためには、大学や専門学校などで専門知識を身に付けることが近道です。
これから進路を決める学生の方は、インテリア科や建築学科などがある学校への進学を視野に入れておきましょう。
すでにインテリア関連の仕事に就いている方は、資格取得をしてキャリアアップすることをおすすめします。
アソシエイト・インテリアプランナーは、学歴や実務経験関係なく受験できます。インテリアプランナーになるための第一ステップとして、まずはアソシエイト・インテリアプランナーを目指してくださいね。