2020/05/31 2020/05/29

完全食とは何だろう?市販の完全食を徹底比較して上手に使おう!

健康や美容に「大切なのは食事」とわかってはいるものの、バランスのいい食事を3食きちんと作るのは難しいものです。「手軽に必要な栄養とカロリーが摂れるものがあればな〜」と思ったことがあるのでは?

そんな時の強い味方が完全食です。面倒なカロリー計算や栄養素のバランスから解放してくれます。完全食とは何か?5社商品を徹底的に比較して、どんな人におすすめか、目的別の選び方を紹介します。

完全食(完全栄養食)とは?

完全栄養食とは何でしょう?正しい知識を持つことで、どのような商品を選べばいいかもわかるようになるので、しっかり押さえておきましょう。

完全食の2つの定義

完全食とは完全栄養食とも言われ、1日に必要な栄養素やカロリーが摂れる食品のこと。2つの視点から定義されます。

厚生労働省が定めた日本人の食事摂取基準

1つ目の定義は厚生労働省が定めた「日本人の食事摂取基準」です。年齢や性別、運動量などにより個人差はありますが、一般的に必要とされる栄養素の指標があります。よく「1日分に必要な鉄分の1/2が摂れる」などの表記がある商品を見かけますが、これは厚生労働省の基準を元にしています。

生きるために必要なカロリー

2つ目は、厚労省の基準に加えて「生きるために必要なカロリー」を摂取できる食品であることです。栄養素は足りていてもカロリーが極端に足りなければ健康的な身体を保つことが難しくなります。ダイエット中であっても、極端なカロリー制限はしないよう気をつけましょう。

完全食の役割

人間が生きるのに食べることは必須です。食事には栄養素を摂り、エネルギー源を摂取する「一次機能」、五感に訴え嗜好や楽しみとして味わう「二次機能」、生活習慣やリズムを整え予防医学に関わる「三次機能」の3つの機能があります。

市販されている完全食は、このうち「一次機能」に特化した食品。生命を維持するために必要な栄養素とエネルギー源を確保する役割があると言えるでしょう。

最近ではパスタやヌードルといった形態の完全食もありますが、パウダータイプやドリンクタイプのように、食事とは言えないものもあります。味や食事の楽しみより、必要な栄養素やカロリーを摂ることが完全食の役割なのです。

完全食とサプリメントの違い

栄養素を補うならサプリメントでもいいのでは?と思いますよね。しかしながら、サプリメントは「マルチビタミン」や「マルチミネラル」など以外では、1種類で1つの栄養素に特化しています。つまり、サプリメントは自分でどの栄養素が不足しているのか把握しておく必要があるのです。

しかも、毎日食事内容は違うので、日によって足りない栄養素は変わってきます。よほど食事管理をしている人でないと、サプリメントで栄養素を完璧に補うのは難しいのですね。

一方で、完全食は1日に必要な栄養素のほぼすべてを配合しているので「今日は〇〇が足りない」ということが起こりにくいのです。ややこしい栄養素やカロリー計算をせずに、安心して取り入れることができるのが完全食と言えます。

完全食と言われている食材は“準完全食”

完全食と言われる食材の代表に、卵があります。確かに、卵はたんぱく質と脂質のバランスがよく1日1個は食べたい食材ですが、完全食とは言えません。それは、ビタミンCと食物繊維を含まないからです。

そのため、完全食ではなく「準完全食」と呼んでいます。他にも準完全食と言われる食材があるので紹介します。食事に積極的に取り入れることで栄養バランスのよい食事に近づくことができますよ。

  • 玄米
  • さつまいも
  • 牛乳
  • キヌア
  • オートミール
  • ヨーグルト
  • バナナ
  • 納豆

市販の完全食とは?

今や完全食は多くのメーカーがたくさんの種類を販売しています。どれを選んだらよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか?そこで、まずは市販されている完全食について紹介します。

完全食の歴史

現在はたくさんある完全食も、2013年にアメリカで発売された「Soylent(ソイレント)」が始まりでした。「これだけ食べていれば必要な栄養素が全て摂れる」というコンセプトで開発され、現代人のニーズに見事にマッチしたのです。

健康は気になるけれど、栄養素を考えて食事を作る時間も楽しむ時間もない、という矛盾した欲求を満たすためにソイレントは大ヒット。その後、2016年には日本でも「COMPパウダー」が発売されました。

2017年にはベースフードが「BASE PASTA」、コンプからも「COMPグミ」や「COMPパウダー」が登場し、2018年にはIDEAの「BALANCER(バランサー)」が販売開始されます。続いて2019年には大手の日清食品も完全食産業に参入。「All-in PASTA」を発売すると、イギリスのHuel(ヒュエル)が日本でも販売されるようになりました。

このように、主な完全食をあげただけでも多くのメーカーが販売していることがわかります。後の項目で主要5社を比較するので、自分に合ったものを選んでくださいね。

完全食の種類

完全食は、利用者が状況に応じて使い分けられるように、さまざまな形態のものがあります。作り方や摂り方も違うので、自分の生活習慣に取り入れやすいものを選ぶといいでしょう。

  • パウダー……粉末を水や牛乳に溶いて飲む
  • グミ…………どこでも持ち運べてすぐ摂れる
  • 麺類…………食事として摂る
  • パン…………主食代わりに食事の中で摂る
  • ドリンク……グラスに注ぎ飲むだけ
  • スープ………食事の副菜として摂る

手軽にすぐ摂れるものから、食事として食べるものまでバリエーションも様々です。気分によって、状況によって使い分けてもいいですね。

完全食5社徹底比較!

完全食についてわかったところで、主要5社の完全食を比較してみましょう。栄養やカロリーだけでなく、味や価格も比較してみました。

ここでは、COMP・Huel・日清食品・ベースフード・IDEAの5社から出ている完全食を比較してみました。下表に形態、値段、栄養素、味、カロリー、準備にかかる時間をまとめました。

評価は「◎」「〇」「△」「×」の4段階です。選ぶ時の参考にしてくださいね。

【完全食5社比較表】

形態値段/1食栄養素カロリー時間
COMPパウダー

グミ

ドリンク

503〜679円

702〜950円

803〜1087円

 ◎

2分

0分

0分

Huelパウダー281〜647円 ◎2分
日清食品パスタ

ヌードル

660円

660円

 △

11分

11分

ベースフードパン

ヌードル

390円

590円

 △

1分

8分

IDEAパウダー57.6円 △1分

※栄養素の評価は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」満たしているか判断

※カロリーは上記に加え、生きるために必要なカロリーを摂取できるかで判断

完全食5社それぞれの特徴

上記の比較表を踏まえて、1社ずつ解説していきます。

COMP

パウダー、グミ、ドリンクと3つの形態で完全食を販売しています。いずれも栄養素・カロリーともに十分に摂取できる◎評価になりました。

日本のメーカーなので安心ということもありますが、これだけで完結するという意味ではどの形態の商品もおすすめできます。味も口コミでは比較的高い評価をうけています。

COMPの商品は手軽ではありますが、「食事感」はありません。食事をしたという満足は得にくいので、朝食欲がない時や、時間がないお昼などに向いているでしょう。

初めての方向けに、お試しパックも1000円で提供されています。味や満足感を手軽に試すことができるので安心ですね。

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Huel(ヒュエル)

イギリス生まれのHuelは、厚生労働省が推奨している栄養素をすべてクリアしています。特に「鉄」と「モリブデン」が推奨摂取量よりかなり多く含まれていますが、上限は超えていないので過剰摂取の心配はありません。

Huelの特徴は、糖質が少なくたんぱく質が多いこと。糖質(炭水化物)が気になる人にはおすすめです。「Huel Black Edition」は、さらに糖質が少なく、たんぱく質が多くなっているので、筋トレをしている人ならこちらを選びましょう。

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日清食品

パスタとヌードルという、日清食品ならではの完全食を販売しています。完全食を食事として摂りたい方は、豊富な種類のある「All-in」シリーズがおすすめです。味は好みが分かれるところですが、種類によって評価にバラつきがあります。

栄養素は厚労省の基準をクリア。ただし、1日3回食べても1日に必要なカロリーに届かないため、糖質、脂質、たんぱく質の三大栄養素を満たさないということが起こっています。

必要な栄養素は満たしているので、カロリーを抑えたいダイエット中の人におすすめです。しかし、極度のカロリー制限は身体への負担が大きいため、注意が必要です。

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ベースフード

「BASE BREAD」と「BASE PASTA」の2種類が販売されています。「BASE BREAD」は、モリブデン含有量が多く、1日2袋食べると摂取上限を超えてしまいます。モリブデンの過剰摂取は銅欠乏症の原因となりかねませんので、1日1袋までにしましょう。

「BASE PASTA」は1日に必要なカロリーが摂取できないため、三大栄養素を満たしていません。特にたんぱく質は女性の必要量は満たしていますが、男性の必要量は満たしておらず、筋肉量の多い男性には向きません。

糖質制限やダイエット中の女性におすすめの完全食です。味は美味しいと高い評価を得ています。

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IDEA

パウダータイプの「BALANCER(バランサー)」を販売しています。厚生労働省推奨の栄養素をほとんど満たしていますが、普通の生活では不足しにくい「ビオチン」「リン」「ビタミンK」「カリウム」を含んでいないのが特徴です。

また、カロリーは55.3kcalと非常に少なく、当然ですが三大栄養素もあまり含まれていません。糖質は少なく、たんぱく質が多いことは言えますが、これだけで食事の代わりになるとは言えません。

あくまでも食事の補助的に利用することをおすすめします。

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完全食はどんな人におすすめ?

ここまで完全食について詳しく見てきましたが、ここではどのような人に完全食が向いているのかを検証していきましょう。

目的別完全食がおすすめな人

主要5社を比較してわかったように、完全食とはいってもそれさえ摂取していれば大丈夫というものではなさそうです。完全食をおすすめしたい人はどのような人でしょうか?

【ダイエット】

ダイエットといえど、1日に必要な栄養素をきちんと摂取しないと身体に不調をきたしてしまいます。糖質やカロリーは制限したいけれど、栄養素はきちんと摂りたいというダイエット中の人に、おすすめしたいのが完全食。

パスタやパン、ヌードルなど食事の代わりになるものを選べば、パウダーやドリンクでは満たされない食事の楽しみも満たされるでしょう。

【時短したい人】

とにかく忙しくて朝ごはんはいつも抜きという人は、パウダータイプやドリンクタイプの完全食をおすすめします。混ぜるだけ、もしくはコップに注いで飲むだけという手軽さなので、時間がなくてもしっかり栄養を摂ることができます。

朝ごはんを抜くとかえって仕事の能率が低下するので、朝ごはんの代わりに飲むタイプの完全食はいかがでしょうか。

【外食が多い人】

ひとり暮らしなら、お昼はコンビニ弁当、夜は外食という人も多いのでは?カロリーは足りていても足りない栄養素がある可能性は高そうです。

そこで、朝ごはんやランチに補助としておすすめしたいのが、グミや飲むタイプの完全食。グミならバッグにしのばせてどこでも摂れるので「今日は栄養素が足りてないかも」と思った時に手軽に摂取できます。

【食事の補助として】

できるだけ栄養素を考えた食事を手作りしていても、厚生労働省の基準をすべて満たすのはかなりハードルが高いものです。とはいえ、サプリメントでは特定の栄養素しか摂れませんので、完全食をおすすめします。

3日単位で食事を振り返り、偏っているなと思ったら完全食を補助的に使うといいでしょう。カロリーを満たさない完全食を選べば、カロリーオーバーになることもありません。

完全食の上手な選び方

比較したように、完全食とはいっても形態や栄養素、価格などかなりの違いがあるものです。自分に合ったものを選ぶためには、自分の生活習慣や完全食に何を求めるかをよく考えてみましょう。

完全食の重視ポイントとおすすめブランドは以下の通りです。

  • 栄養バランス→COMP、日清食品、Huel
  • 手軽さ→COMP、Huel、IDEA
  • 価格の安さ→Huel、IDEA
  • 味→ベースフード、COMP
  • 食べた満足感→日清食品、ベースフード

総合的に見て、どの完全食が自分に向いているか上手に選んでくださいね。

完全食を生活にうまく取り入れて!

完全食は、わたしたちが必要とする栄養素をすべて含んだ食品です。栄養素は「これだけ摂っていれば大丈夫」というものはなく、バランスよく摂ることが大切。

しかし、普段の食事から厚生労働省が推奨する1日の摂取量をクリアするのはかなり難しいのです。そこで完全食を上手に使っていきましょう。

ただし、完全食とはいってもそれだけ摂っていれば健康が維持できるかといえば疑問が残ります。あくまでも普段の食生活の補助として、うまく取り入れていってください。

目的別に自分に合った完全食を選んで、美容や健康に活かしましょう!

執筆者
辻寿子(Chaco)
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・日本化粧品検定1級 ・サプリメントアドバイザー資格取得 広告代理店で営業職を経てフリーライターとして独立。Webを中心にスキンケア、コスメ、ヘアケア、ダイエット、健康食品などについて多数執筆しており、正しい知識を読者と共有したいと考えています。 自身もモデルや映画出演経験があり、現在はプロ歌手としての顔も持つシングルマザー。双子の母であり、育児のかたわらスペイン語習得中。夢は小説家になること。

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